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【昨日の自分を超える少しの努力を繰り返す】

このタイトルは、過去、私の心に強く突き刺さったイチローさんのお言葉です。
「人と競うという行為には必ず限界がやってくる。でも、昨日の自分を越える少しの努力を日々繰り返す事なら誰にでも継続してできる。」、「そしてそれを何年も続けていくうちに、ふと気付いたら達人になっているのではないでしょうか。」というような事をインタビューの中で話しておられたのですが、このトーク内容が私の心にぐさっと突き刺さったのをいまでもよく覚えています。

また、「努力を努力と思っているうちはダメ。それが自然にできるようにならないと。」と仰っていたのですが、まさにその通りだと深く感じ入りました。

芸能の世界でも、伝統工芸の世界でも、物作りの世界でも、料理の世界でも、スポーツの世界でも、極めた人の動作や所作には一切の無駄がなく、流れるような美しい動作の中から最高の結果を生みだしますよね。

これは、私達の金型作りにも同様の事が言えるのですが、社内を見渡した時に、まだ【真の達人】と呼べる人が過去と比較して少ないのが本当に悲しい限りです。

現在の当社は真面目な人材が多く、決して手を抜かない集団ですので、その部分は本当に有難いのですが、私は正直いつもどこかに物足りなさを感じていて、これが私的に言う、「現代日本人の幸せボケ」だと社員にも口酸っぱく申しております。

最近では、社内技術力の向上を果たすべく、各社員の作業ウォッチングを定期的に繰り返しているのですが、一言でいえば、(指示した仕事をやらされているだけの作業者にしか見えず)、物事の本質や理屈を自分で深く考えない・深く考える習慣が身に付いていない作業者が多く見受けられます。

われわれの世界では、あと10ミクロン、あと5ミクロンの寸法の追い込みや調整を、【自信と確信】を持って行い→結果を出すのがプロの作業者であり、その作業は、【常に自分すら疑ってかかるべき領域】なのですが、その感覚と感性を合わせ持つプロの社員をもっとたくさん作らなければならない。と強く感じている次第であります。

日々考えに考え抜いて、ミスするかも知れない自分を、絶対にミスを犯さない作業手順で補えるまでに訓練する必要があり、それは正に【職人の領域】であり、教える側にも【伝える能力+情熱】が必要だと考えております。

ベテラン社員の中にも、まだ、「また誰々がミスを犯しまして・・・。彼はもうあきませんわ。」というような事を言う人がいるのですが、「それはあなたの過去からの指導方法が間違っていたのですよ。」と言ってもピンと来ない人もおり、私自身も本気で社内改革に取り組む覚悟を決めています。

他社とは違う「突き抜けた仕事」ができるようになれば、われわれ自身が仕事を選択する事が叶い、その先には収入増が見込めるのです。

他社よりも「突き抜けた仕事」さえできるようになれば、中国とコスト比較されることすらなくなってくるのです。

弊社も、現在数社の海外メーカーとお取引をしておりますが、やはり我々の常識では考えられない事象が頻発しており、正直申し上げてこのレベルとコスト比較されているのか!と憤慨しているのが偽らざる心境です。数年間色々な海外メーカーと付き合ってみて分かったのが、中国などは大きな問題が起こってもオーナーは一切関与しないので、一定以上の品質を求めても無理であることがよく理解できたので、われわれ日本企業はそこに勝機を見出すべきだと強く感じています。

100点満点の70点の金型作りではコスト面で負けても、100点を必要とする製品、100点を評価して下さるユーザー様とお付き合いすれば良いのです。

コロナでは、ようやく高齢者からのワクチン接種が始まり、オリンピックも強行突破しそうな雰囲気ではありますが、ワクチン接種は動き回って感染拡大の原因となっている若者からで、オリンピックはIOCに決定権があるとは言え、過去に例を見ない国家の非常事態下なのですから、「政治家の皆さんもっとしっかりしてくれよ!」と強く申し上げたい心境です。

まあ、われわれ国民が何を言っても変わらない世の中ですから、私はお客様満足と社員を幸せにすることに集中する事に決めました。

ワクチン接種が完了するまで、社員に被害者が出ない事を祈る毎日です。

とにかく頑張りますよ!!!

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